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連載 眼科図譜・292
Hintere Krokodilchagrin (Vogt)の1例
著者: 原田敬志1 三浦元也1 森林平1 水野計彦1 伊藤桂子1
所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.182 - P.183
文献購入ページに移動今回きわめてまれなhintere Krokodilchagrin (Vogt)の1例を経験したので,その臨床像を紹介し考察を加える。本症を最初に記載したWeizenblattの6例はいずれも両側性で,角膜中央部にある混濁は実質深層に位置し,個々の灰色をした三角形ないし六角形の班から構成され,これはまた6ないし9個集合してロゼットを形成している。刺激症状もなく,あってもほんのわずかな視機能の障害しかみられなかった。Vogtは自内障のある高齢の女性で,やはり敷石様に配列した柔らかそうな灰白色の混濁が濃い間道で境される,デスメ膜近辺の特色ある角膜混濁を認め,狭光東における図でその詳細を説明した。
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