icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

臨床報告

ベーチェット病の眼発作予知とCRPおよび赤沈について

著者: 難波克彦1 増田寛次郎1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.185 - P.188

文献購入ページに移動
 東京大学眼科を受診したベーチェット病患者27例の眼発作59回を対象に,CRP,赤沈,眼外症状,好中球数の変動を調べ次の結果を得た。
(1) CRPは発作前後に上昇し直前最高となるのに対し,赤沈は発作と関係しなかった。
(2) CRPと眼外症状の間に一定の関係はみられなかった。
(3)発作直前CRP上昇か好中球数増加のいずれかがみられたのは81.4%,CRP上昇のみが64.4%,好中球数増加のみは69.5%であった。
(4) CRP上昇後の発作発生率は59.1%で好中球数増加後(65.7%)と類似し,CRP上昇に好中球数増加を伴う場合はさらに高率(81.6%)に発作が発生した。
(5) CRPは好中球数とともに眼発作予知の有力な指標と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?