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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻3号

1982年03月発行

文献概要

臨床報告

間歇性外斜視の過矯正手術後の経過について

著者: 上原雅美1 中道明1 三木耕一郎2

所属機関: 1松下病院眼科 2関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.251 - P.255

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 間歇性外斜視の過矯正手術例20例の経過を1年間観察し,非過矯正群と比較して次の結果を得た。
(1)術後経過は次の3型に大別できた。(i)早期にもどって外斜に移行するもの,(ii)ゆるやかなもどりを示し,orthophoriaまたはesophoriaを保つ予後良好なもの。(iii) consecutive esotropiaとなるもの。
(2)術後のもどり量は対照群(非過矯正群)に比し,過矯正群の方が大きかった。
(3)1年日の眼位の予後はconsecutive esotropiaの例を除くと明らかに過矯正群の方がよかった。
(4)過矯正手術例が非過矯正手術例に比し予後がよい主因は,術後生じるであろうもどりを手術により予め先取りしていることによると思われた。
(5)過矯正例は眼位の安定が遅く,今後さらに長期の経過観察が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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