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眼科諸流派の秘伝書(5)
著者: 中泉行信1 中泉行史1 斎藤仁男1
所属機関: 1研医会
ページ範囲:P.266 - P.267
文献購入ページに移動江戸時代の眼科諸流派は中国明代の眼科を基礎としながらも自己の経験や体験をいかしていろいろと創意工夫した。また,彼らはわずかに他と異なる治療法や薬方を考案すると,それを看板に一流一派を樹て,何々流と自称し互に門戸を張っていたものが常であるが,中には他の流派の治療術等良い所を採り入れて一つの門派を興したものもある。仙人流はそうした他流派抜萃型の一流派ということができよう。
仙人流の眼科を伝えるものに「眼目秘伝書仙人流」という秘伝書がある。その初葉に『此一巻ノ書ハ目嶋,家里,山岡,清源其外諸流ノ抜書也』とあり,仙人流はそれら諸流派の優れている点を抜萃して一書となし,仙人流の秘伝書としたものと考えられる。
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