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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻4号

1982年04月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学術展示

ぶどう膜炎を初発症状とした悪性組織球症の1剖検例

著者: 岩船裕一1 吉本弘志1 高橋清仁2

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室 2弘前大学医学部第Ⅲ内科学教室

ページ範囲:P.386 - P.387

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 緒言原因不明の後部ぶどう膜炎より発症し,ste—roid療法に抵抗し,その後肝脾腫,失見当識を認め,無顆粒球症による敗血症のため死亡し,割検の結果,悪性.組織球症と診断された1症例を経験し,同症例の眼球を病理組織学的に検索する機会を得たので報告する。
 症例A.R.,55歳,♂。1980年5月下旬より視力障害出現,眼底は左右とも視神経乳頭の境界やや不鮮明で,黄斑中心窩反射消失し,網膜全体が浮腫状で混濁していた(図1)。螢光眼底写真にて両眼とも視神経乳頭より色素の漏出を認め,動脈相より網膜全体にびまん性の漏出が認められた(図2)。ERGはほぼ平垣となっておりtritan typeの色覚異常も認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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