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臨床報告
色覚検査法の検討(3)—小学生の色覚検査表成績について
著者: 安間哲史1 高柳泰世2 上崎博2
所属機関: 1名古屋大学医学部眼科学教室 2名古屋市学校医会
ページ範囲:P.395 - P.401
文献購入ページに移動(1)第1色覚異常(P系)と第2色覚異常(D系)の判別は十分に可能であった。石原表国際版,TMC表,SPP表の各分類表のうちから,P系とD系とを最も高精度に判別しうる表を3表とりだすと,SPP第15表,第17表,第19表が選択され,この3表で判別するとその相関比ρ2は0.8243(ρ=0.9079)となった。
(2)臨床的に使用することを目的として,この3表について個々のカテゴリーの数量値を簡易化し,スコアづけを行った。このスコアを用いて判別すると,その相関比ρ2は0.7726(ρ=O.8790)とやや低下するが,誤判別率は約5%であり,臨床的には十分利用しうるものと考えた。
(3)二色型と異常三色型色覚の判別は,仮性同色表では不可能であった。
(4)パネルD−15テストあるいはランタンテストでのpass,failの成績,すなわち程度判定を仮性同色表で行うことは困難であったが,D系よりはP系の方が幾分よい成績が得られた。
(5)このような程度判定には学校用石原表とTMC程度表が有用であったが,P系においてその程度判別に有用である表と,D系においてその程度判別に有用である表とは異なっていた。
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