文献詳細
文献概要
特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
超音波診断における眼部画像処理と臨床的意義—第10報輪郭線抽出と三次元表示
著者: 平野史郎1 山本由記雄1 菅田安男1 富田美智子1 鏑木ふく代1 岡田栄子1 高山博子1 松尾キミ1
所属機関: 1都立駒込病院眼科
ページ範囲:P.475 - P.480
文献購入ページに移動新しいカラースケール表示法は,これまでの8階調カラー表示と比べて,階調わけが,はるかに細かくなっただけでなく,色の3要素をすべて用い,エコーレベルの強さに応じて色調が連続的に変化して行くために,自然で分りやすく,連続性の強い画像表示法である。
三次元表示の方法は,1mm間隔で,12枚の連続水平断層像を,デジタル画像としてマイコンを介してカセットテープに収録し,コンピュータを用いて,テンプレートによる平滑化,ラプラシアン処理による輪郭線の抽出を行い,輪郭線画像(線画)をつくり,これを順次重ね合わせて線画の重ね合わせ画像とし,さらに白黒の濃淡を各線画ごとにつけて面画とし,面画の重ね合わせ画像として濃淡奥行き画法による三次元画像を作成した。
さらにまた面積および体積の計測を行った。面積の計測は,輪郭線で囲まれた内部の画素数を数えることによって行った。体積の計測は,連続断層像における1枚ごとの面積を積算することによって近似的に計算した。
この方法により,種々の眼部病変を可視不可視を問わず,立体的に観察することが可能になった。また,眼部病変の二次元的および三次元的な定量が行えるようになった。
掲載誌情報