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特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著
異常な臨床像を示した症例を含む急性出血性結膜炎の流行について
著者: 青木功喜 加藤道夫 大塚秀勇 石井慶蔵1 中園直樹1 宇田川素子1
所属機関: 1北海道大学医学部公衆衛生
ページ範囲:P.577 - P.581
文献購入ページに移動この多発は血清学的所見および疫学的所見から同一伝播鎖によるものと推定できた。角膜潰瘍,虹彩炎を伴ったEV70感染としては異常と思われる症例が初発例であったことがまず注目される。次にアデノウイルス感染を血清学的に否定したうえで,少数であるが血清学的に低応答または無応答の症例が認められた。この多発において諸眼症状,耳前リンパ腺症の頻度を観察したが,若年者より60歳以上の高年者で低率で,殊にAHCの特微的症状である結膜下出血では有意差がみられ,特に高年者における不全型例の存在が指摘でき,感染防止などの面からも論じた。
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