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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻6号

1982年06月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会原著

出生時デスメ膜破裂と角膜内皮細胞

著者: 矢野眞知子1 神鳥高世1 佐藤孜1 谷島輝雄1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.605 - P.609

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 片眼のデスメ膜に皺襞があり,鉗子分娩の既往のある8症例および鉗子分娩既往のない8症例,合計16症例の臨床所見,角膜内皮細胞の形態計測の結果を報告した。鉗子既往例では,鉗子既往のない例と比較すると,視力不良の例が多く,角膜乱視が高度な例が多かった。強主径線とデスメ膜皺襞との関係は鉗子既往例では平行となっている例が多く,既往のない例では一定ではなかった。
 角膜中央部の内皮細胞をspecular microscopeで写真撮影し,画像解析装置で面積測定した結果,全例患眼の内皮細胞面積は,健限より拡大していた。内皮細胞面積は,鉗子既往の有無による差はなく,視力,角膜乱視,角膜厚との間に相関はみられなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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