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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻7号

1982年07月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

ヒト先天性白内障水晶体の組織学的検討

著者: 浜井保名1 高橋茂樹1

所属機関: 1山形大学医学部眼科

ページ範囲:P.693 - P.698

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 白内障手術(水晶体全摘出術)によって得られた5例6眼の先天性白内障水晶体の組織所見について,光学顕微鏡および電子顕微鏡にて検討した。
 症例のうちわけは核白内障1例1眼,層間白内障1例2眼,皮質および点状白内障1例1眼,全白内障2例2眼である。
 先天性白内障水晶体の混濁部は白内障の種類により異なっていたが,水晶体細胞の病的変化は類似していた。
 混濁部位は異なっていても,各症例に共通して観察された組織学的所見は,bowの存在部位が赤道部より核におよんでいたこと,脱核現象の遅延,細胞内micro-organelleの残存などであった。
 これらのことからヒト先天性白内障では,水晶体の栄養障害,蛋白合成の異常,酵素活性低下など何らかの原因による成長の遅れが考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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