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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻7号

1982年07月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

緑内障性視機能障害と色識別能—特にごく初期例について

著者: 関伶子1 阿部春樹1 岩田和雄1

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.731 - P.736

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 緑内障にみられる色識別能力の異常が,高眼圧症の時期にすでにつかまえうるのか,それとも緑内障となって初めて出現するものか,初期の網膜神経線維層欠損のどの時期にどの様な異常がみられるかを検討するため,コントロールとして正常眼31例46眼,高眼圧症5例10眼および網膜神経線維層欠損の種々の程度の緑内障83例100眼で,Farns—worth-Munsell 100—Hue Testを施行した。
 その結果,色識別能力の異常は網膜神経線維層欠損が中等度以上に進行した湖崎分類Hb期以上で,青緑障害を主として必発し,網膜神経線維層欠損が進行するに従い青黄障害となる結果を得た。しかし高眼圧症や湖崎分類IIb期以前の緑内障では有意の異常はみられなかった。これはDranceらの高眼圧症眼で,青緑,青黄障害を伴う色覚障害を認める例は,将来視野障害を来たすという報告と相容れず,その原因についても検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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