文献詳細
文献概要
特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学術展示
全眼球炎の統計的観察
著者: 秦野寛1 磯部裕1 佐々木隆敏1 田中直彦1
所属機関: 1横浜市立大学眼科学教室
ページ範囲:P.806 - P.807
文献購入ページに移動(1)誘因(表1):35例35眼の感染経路よりみた内訳は外傷性14眼,術後感染14眼,軽移性6眼,不明1眼であり,さらにそれぞれの内訳をみると外傷性は全て穿孔性外傷で,うち8眼が眼内異物によるものであった。術後感染は13眼が緑内障濾過手術後発感染,1眼が白内障全摘術後発感染であり,術後から発症までの期間は最短1年4カ月,最長18年で,平均9年3カ月であった。転移性は2例が膀胱炎由来のものと考えられ,残り4例の原発病巣は不明であった。糖尿病の合併は外傷性0,術後感染1,転移性2例で合併率は全体で9%であった。性別については,男性21眼女性14眼で3対2と男性優位で,さらに誘因別にみると外傷性は大半が男性で,術後感染は男女同数,転移性は女性が多いという傾向を示した。
掲載誌情報