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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻8号

1982年08月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

角膜上皮細胞の病態—Specular microscopeによる観察

著者: 葛西浩1 江波戸文秀1 崎元卓1 北野周作1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.879 - P.889

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 Spccuiar microscopeを用い結膜および角膜表層細胞の生体観察を行った。対象疾患は角結膜乾操症,糸状角膜炎,反復性角膜上皮びらんおよび樹枝状角膜炎,更に角膜浮腫については,水疱性角膜症,緑内障の観察を行い,臨床例,実験例の組織学的検索を行った。
 上皮表層の観察にはRose-Bengal染色を併用し,specular microscope下に認められた細胞の形態とその染色性および反射の異常等について検討を行った。その結果,Rose—Bengalの染色性は細胞の変性時のみならず修復過程にある活動期の細胞においても高まることが判った。また,反射の異常は細胞の剥離状態に応じて種々の程度に認められた。
 角膜上皮の中層或いは深層における細胞の形がspecular microscope下で観察可能なのは角膜浮腫が存在する時であり,この際の細胞間隙を中心とした変化を上皮の水平断による組織所見と比較し検討を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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