文献詳細
文献概要
特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著
未熟児網膜症手術治療例の遠隔成績
著者: 玉井嗣彦1 伊与田加寿1 上野脩幸1 野田幸作1 岸茂1
所属機関: 1高知医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.915 - P.923
文献購入ページに移動術後眼底所見のうち,凝固瘢痕のみ,または凝固瘢痕+瘢痕期I度(鳥大変法,以下同様)の"著効"は35眼中25眼の71.5%,凝固瘢痕+瘢痕期II度の"軽快"は35眼中6眼の17.2%に認められた。
視力に関しては,瘢痕期I度までであれば比較的良好な視力が得られたが,屈折異常の点では瘢痕期病変だけでは整理がつかない結果となった。
眼位は27治療眼中24眼の88.9%,固視は17治療眼中14眼の82.4%,視野は11治療眼中6眼の54.5%に正常であったが,視野に関しては必ずしも正確な情報が得られたとはいえない。
本症に対する手術療法の視機能におよぼす影響は複雑で,なお長期の観察が必要である。
掲載誌情報