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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻9号

1982年09月発行

文献概要

特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

Behçet病患者の血清補体系—Immune complexとの関係

著者: 小暮美津子1 島川真知子1 大野弓子1

所属機関: 1東京女子医大眼科

ページ範囲:P.1096 - P.1100

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 Behçet病患者44例(96検体)を対象に,血清補体価,補体蛋白およびその阻害物質,circulating immune complexの値を測定し,これら相互の関係および臨床経過との関連性を検討して以下の結果を得た。
(1)本症患者の血清補体価,補体蛋白量(C3,C4,Factor B),補体阻害物質(CI in—activator,α1—antitrypsin)の平均値は健常対照にくらべて有意に高値であったが,変動幅も大きかった。
(2)補体蛋白最とその阻害物質はともに高補体群に高い傾向がみられ,補体の活性化は低補体血清に高頻度に認められた。
(3)本症患者のIC陽性率は36.5%であった。IC陽性率は本症の活動期に増加し,病変の出現部位との間に相関はなく,むしろ発症後の経過年数と関連して出現していた。
(4)低補体血清中のIC陽性率は高い傾向がみられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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