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特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学術展示
余の方法による網膜色素変性症の治療成績について
著者: 広瀬金之助
所属機関:
ページ範囲:P.1182 - P.1183
文献購入ページに移動 緒言網膜色素変性症の治療に関しては古くから種種なる療法が発表されているが,有効的確の療法が現在も未だない。三國1)は薬物的,臓器ホルモン的,理学的,手術的療法等に分けて効果のあったと称する報告例を手際よく紹介しているのでくわしい事はそれに譲る事とするが,次々に発表された新しい療法も,追試して報告者のいうごとき効果がなかったためか自然に廃たれてしまうかにみえる。手術療法において特にその感が深い。
著者は以前某大学脳外科学教室で,視交叉附近の病変による視神経萎縮にイミダリンの皮下注射が有効だとの話をきいていた。大学奉職中には至難であったが,毎日患者に接して診療観察を行いうる身分になったので,視神経萎縮および種々なる網脈絡膜萎縮にイミダリン球後注射を行う事を決意した。けだし,皮下注射に比して球後注射は量が少なくてもより強力に,より長く作用すると考えたからである。著者は過去19年間これら諸疾患に試みて,みるべき効果を挙げたと信ずる。この報告はその第1報である。
著者は以前某大学脳外科学教室で,視交叉附近の病変による視神経萎縮にイミダリンの皮下注射が有効だとの話をきいていた。大学奉職中には至難であったが,毎日患者に接して診療観察を行いうる身分になったので,視神経萎縮および種々なる網脈絡膜萎縮にイミダリン球後注射を行う事を決意した。けだし,皮下注射に比して球後注射は量が少なくてもより強力に,より長く作用すると考えたからである。著者は過去19年間これら諸疾患に試みて,みるべき効果を挙げたと信ずる。この報告はその第1報である。
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