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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科36巻9号

1982年09月発行

文献概要

眼科手術学会

眼内手術と血液網膜柵

著者: 三宅謙作1 朝倉当子1

所属機関: 1名古屋市医療法人湘山会眼科三宅病院

ページ範囲:P.1190 - P.1193

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 みかけ上正常眼底で術後1年以上を経過した白内障嚢内摘出(ICCE)眼121眼,諸種対緑内障手術眼26眼の血液網膜柵の状態をvitreous fiuorophotomctryで調べた。ICCEの術後1年の群では70眼中32眼(46%),3年の群では60眼中18眼(30%)に血液網膜柵の破壊がみられ,いずれの群でも手術時の年齢が高い程,高率に破壊が起っていた。一方,対緑内障手術眼では術後平均8.6年で26眼中6眼(23%),ICCEに比べ低率であった。これらの破壊頻度は,正常群に比べ有意に高率であった(ICCE 1年p<0.005,3年p<0.05,緑内障p<0.1)。破壊の背景となる因子およびその意義について二,三の考察をなした。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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