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眼科諸流派の秘伝書(10)
著者: 中泉行信1 中泉行史1 斉藤仁男1
所属機関: 1研医会
ページ範囲:P.1200 - P.1201
文献購入ページに移動この流派の古写本に挙げられている書名には玉泉流,玉泉房流,玉泉坊流,玉仙流等いろいろあるが内容は大同小異である。
眼科諸流派の興りを考察する場合,寺院との係りを探ってみることが多いが"玉泉"という名のつく寺には伊豆下田にあるタウンゼント・ハリスで有名な玉泉寺,中国湖北省當隋陽県玉泉山の山麓にある玉泉寺(隋の開皇12年天台大師が隋の煬帝晉王広に請うて建立)等があり,中国ではその後,玉泉の名は天台宗の異称として用いられるようになったといわれる。また馬島流分派には五流五家があって,その五家の中に玉泉坊という一家が含まれている。「玉泉房流書伝集」が前記と係りがあるや否や不明であるが,本書に伝えられる記述によって玉泉房流眼科を窺知してみよう。
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