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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その1) 学会原著
各種眼内レンズ挿入による角膜内皮障害の比較
著者: 西興史1 花崎紘一2
所属機関: 1西眼科病院 2京都大学工学部資源工学教室
ページ範囲:P.13 - P.17
文献購入ページに移動Binkhorst 2 Loop Lens,Shearing Lens,Iris Medallion Lens (BH2LL, SL, IMLと略す)が挿入された各眼の角膜を,Specula microscopeでその障害程度を観察し,同時に嚢内摘出術および嚢外摘出術による障害との比較を行った。
片眼白内障手術を受けた患者を,嚢内摘出,嚢外摘出,BH2LL, SL, IMLの5群に分け,おのおのの手術眼と非術眼について,甲南社製スペキュラーマイクロスコープで角膜内皮を撮影し,NEC社PC 8001 MicrocomputerとApple社製Digitizerを使用して,角膜中央部内皮細胞の平均面積を測定した。撮影時期は,術後11〜18ヵ月,次いで術眼と非術眼間の平均面積比(面積増大率)を計算し,各群間でF-test後,t検定により有意差判定を行った。また,平均面積から換算して細胞密度と密度減少率を算出した。
各術眼の角膜内皮細胞平均面積(()内は非術眼)および面積増大率:1)嚢内摘出(n=19)488μm2(369μm2)1,3209,2)嚢外摘出(n=20)470μm2(341μm2)1,4012,3) BH2LL (n=21)515μm2(365μm2)1,4285,4) SL (n=20)476μm2(381μm2) 1,2626,5) IML (n=15)。
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