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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻2号

1983年02月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著

網膜静脈閉塞症に対する治療法—特に線溶療法と光凝固療法の応用について

著者: 岩船裕一1 村田幹夫1 吉本弘志1

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.143 - P.148

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 網膜静脈閉塞症に対し,線溶活性剤urokinase初回量10万単位を使用し,その後光凝固療法を併用してその治療効果をみた。
(1)10万単位投与にて線溶亢進状態を示すPT, aPTTの有意の延長があり,血液粘稠度も低下した。
(2)光凝固療法併用にて視力改善率75.9%, 0.6以上の症例が53.1%と良好な結果を得た。
 以上より,urokinaseをもってする線溶療法は有効な治療法であるが,それのみで改善の得られない例ではすみやかに適応を決定し,光凝固療法を比較的早期に併用することにより,視力の予後に関しても良好な結果が得られることが判明した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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