文献詳細
特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2)
学会原著
文献概要
九大病院内科で治療中の糖尿病患者のうち,1977年10月から1982年3月までに当科糖尿病外来を受診し,検眼鏡的に網膜症を認めなかった166人,272眼を対象に螢光眼底造影を行い,糖尿病性網膜症の螢光眼底造影法による初発病変ならびに初期病変の推移について検討し以下の結果を得た。
(1)螢光眼底造影法により得られた異常所見は以下の五つであり,螢光漏出は163眼に,限局性拡張は124眼に,充盈欠損は55眼に,小点状螢光は33眼に,毛細血管瘤は29眼にみられた。このうち少なくともひとつ以上の異常所見がみられたのは272眼中181眼(66.5%)であった。
(2)2回以上繰り返し螢光眼底造影を行った症例の所見とそれらの統計学的な検討から,螢光漏出,限局性拡張,充盈欠損,小点状螢光,毛細血管瘤の順序で異常所見は発現してくる。
(3)各異常所見をもつ患者群の平均罹病年数には統計学的に有意差はみられなかった。
(1)螢光眼底造影法により得られた異常所見は以下の五つであり,螢光漏出は163眼に,限局性拡張は124眼に,充盈欠損は55眼に,小点状螢光は33眼に,毛細血管瘤は29眼にみられた。このうち少なくともひとつ以上の異常所見がみられたのは272眼中181眼(66.5%)であった。
(2)2回以上繰り返し螢光眼底造影を行った症例の所見とそれらの統計学的な検討から,螢光漏出,限局性拡張,充盈欠損,小点状螢光,毛細血管瘤の順序で異常所見は発現してくる。
(3)各異常所見をもつ患者群の平均罹病年数には統計学的に有意差はみられなかった。
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