文献詳細
文献概要
特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会原著
原発開放隅角緑内障の初期視野異常の改善に関与する眼圧レベルの検討
著者: 勝島晴美1
所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.200 - P.205
文献購入ページに移動 60歳以下の原発開放隅角緑内障で,初期視野異常の検出された46眼を対象として,視野の改善に関与すると思われる眼圧レベルについて検討した。観察期間は平均3年で,その間にのべ248眼の動的視野計測を行った。
視野の改善は48眼(19.3%)に認められた。視野検査前3カ月間の平均眼圧と,視野改善との間に,相関は認められなかったが,改善例の眼圧はすべて24mmHg以下であり,その71%は21mmHg以下であった。
視野の悪化は83眼(33.5%)に認められ,3カ月間の平均眼圧との間に強い相関が認められた。特に,Bjerrum areaに暗点の検出されている症例では眼圧との相関が強い。このような症例では視野の悪化を防ぐために,少なくとも20mmHg以下にコントロールすべきである。
視野の改善には,3カ月間よりもさらに長期間の眼圧コントロール値が関与している可能性もあり,また,個体差も考慮されるべき因子であると思われる。
視野の改善は48眼(19.3%)に認められた。視野検査前3カ月間の平均眼圧と,視野改善との間に,相関は認められなかったが,改善例の眼圧はすべて24mmHg以下であり,その71%は21mmHg以下であった。
視野の悪化は83眼(33.5%)に認められ,3カ月間の平均眼圧との間に強い相関が認められた。特に,Bjerrum areaに暗点の検出されている症例では眼圧との相関が強い。このような症例では視野の悪化を防ぐために,少なくとも20mmHg以下にコントロールすべきである。
視野の改善には,3カ月間よりもさらに長期間の眼圧コントロール値が関与している可能性もあり,また,個体差も考慮されるべき因子であると思われる。
掲載誌情報