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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻2号

1983年02月発行

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2)

学術展示

網膜全剥離眼のEER (Electrically Evoked Response)

著者: 三宅養三1 安藤文隆1 太田一郎1

所属機関: 1名古屋大学医学部眼科

ページ範囲:P.224 - P.225

文献概要

 緒言近年硝子体手術の導入に伴い極めて難治な網膜剥離も解剖的復位が可能となりつつある。手術は長時間を要し患者の負担も大きい。このような症例に対して術後の視機能予後を占い手術の適応を決めることは大変重要である。
 網膜全剥離眼(以後TRDと略)ではERG (electro—retinogram)は一般に消失型となり手術予後を占うことはできない。VER (visual evoked response)も視細胞機能に強い影響を受けTRDでは強い異常を呈する。一方,眼球の電気刺激により誘発され後頭部より記録されるEER (electrically evoked response)1)はその網膜での引き金となる層がERG, VERとは異なり視細胞より中枢網膜と考えられるため2〜4),視細胞機能が脱落したTRDにおいて,その機能不全に陥った視細胞の影響を受けずに残余視機能を評値することが可能と考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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