臨床眼科37巻3号

1983年03月発行

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集　（その3） 学会原著

隅角虹彩毛様体切除術を行った虹彩毛様体腫瘍の1例

著者： 佐々本ひとみ¹ 加賀典雄¹ 水野紳司¹ 近江栄美子

所属機関： ¹関西医科大学付属香里病院眼科

ページ範囲：P.285 - P.289

　虹彩毛様体に認めた色素性腫瘍に対して，隅角虹彩毛様体切除術を試み，病理組織学的検索を加え，良性のmelanocytomaと診断した。臨床的に悪性と確診されない比較的小さい虹彩毛様体腫瘍の症例には，腫瘍の単純摘出術を行い，病理組織学的診断を行うことにより，眼球摘出を避け，視力を保存することが可能である。