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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻3号

1983年03月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学術展示

水疱性角膜症におけるoxytalan fiberの出現

著者: 谷島輝雄1 森林淑江1 水流忠彦1 松原正男1 稲葉和代1

所属機関: 1東京大学眼科学教室

ページ範囲:P.356 - P.357

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 緒言oxytalan fiberはelaunin, elastinと共に弾性線維に属する線維で,元来歯根周膜,腱,皮膚,血管外膜に存在する1)。角膜には正常では弾性線維,oxytalanfiberは存在せず,病的角膜,すなわち円錐角膜,炎症,外傷後の瘢痕組織フックス角膜内皮変性症等において上皮下あるいは,新しく形成されたデスメ膜に出現することが報告されている2〜4)。今回様々な原因により水疱性角膜症を生じた角膜のデスメ膜を形態学的に観察しoxy—talan fiberの存在の有無を検索した。
 対象と方法対象とした疾患は(1)先天性家族角膜内皮変性症,(2)フックス角膜内皮変性症,(3)進行性顔面半側萎縮症,(4)近視に対する角膜後而切開術後,(5)前房内異物,(6)緑内障各1例,および,(7)移植角膜2例,合計8例である。全層角膜移植時に採取した角膜を半切し,一方を10%ホルマリンにて固定し,パラフィン包埋した。他方を2.5%グルタールアルデヒドおよび1%四酸化オスミウムにて固定し,脱水後エポン812に包埋した。パラフィン包埋した試料から3μmの厚さの切片を作り,弾性線維染色,エラスターゼ消化を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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