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臨床報告
網膜中心静脈閉塞症に対するurokinase療法について
著者: 西田祥藏1
所属機関: 1愛知医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.395 - P.402
文献購入ページに移動Urokinase 48×103 IU one shot静注を15日間連続施行した分枝閉塞症17例17眼(Aグループ)中14例14眼に視力および眼底所見の改善が見られて有効であったが,3例3眼では無効であった。
Urokinase 240×103IUの点滴静注を4日間連続施行した分枝閉塞症3例3眼(Bグループ)中2例2眼に有効で,1例1眼では視力が全く改善せず無効であった。
Urokinase 240×103の点滴静注を4〜5日間連続施行した基幹閉塞症10例10眼(Bグループ)中hemorrhagic retinopathyに分類される3例3眼では全例無効で,venousstasis retinopathyに属する7例7眼中5例5眼に有効,2例2眼に無効であった。
血液凝固系はBグループでPTTが短縮を示し,ATⅢはA,B両グループ共にATⅢ値の低い症例で,その上昇が見られた。線溶系ではurokinaseの投与によりα2PLの低下が見られて線溶活性の上昇が示唆されたが,特にBグループで著しかった。
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