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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

Vogt—小柳—原田病にみられた視神経炎,網膜色素上皮下出血およびElschnig's spot様瘢痕形成

著者: 吉岡久春1 杉田隆1 永浜正浩1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.467 - P.475

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(1) Vogt—小柳—原田病発病時,視神経炎を合併することを確認した。このことは本病の視力予後を推定するのに意義がある。
(2) Vogt—小柳—原田病経過中に脈絡膜毛細血管閉塞によるElschnig's spot様瘢痕形成がみられたこと,abnormal choroidal perfusionがみられることなどから,本病とacute posteriormultifocal placoid pigment epitheliopathyとが混同される可能性がある。
(3) Vogt—小柳—原田病経過中に脈絡膜新生血管を伴わない網膜色素上皮下出血がみられたことは脈絡膜毛細血管の異常透過性亢進の存在が示唆され,本病にみられる網膜剥離の発生機序は脈絡膜毛細血管の異常透過性亢進による網膜色素上皮細胞の二次的変化による外血液網膜柵の破綻によることを暗示する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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