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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

Fundus perimeterによる乳頭黄斑間の網膜感度—強度近視眼について

著者: 滝澤恵美子1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科学教室

ページ範囲:P.495 - P.501

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 強度近視の黄斑部機能を調べるために,眼底直視下視野計を用い,屈折度−6.25〜−27.0Dで10〜65歳の強度近視患者77名101眼について乳頭黄斑問の網膜感度を測定した。その結果,
(1)豹紋状眼底のみの視力良好なものでも,正常眼にくらべ,乳頭黄斑問の網膜感度の低下が認められた。
(2)豹紋状眼底のみで視力不良なものおよびび漫性網脈絡膜萎縮を呈するものは,ともに豹紋状眼底のみで視力良好な強度近視眼に比し,網膜感度は低下していた。
(3)近視性コーヌスは,全例暗点となっていた。眼局性網脈絡膜萎縮巣のうち,螢光眼底造影像で脈絡膜毛細血管板の消失があるものでは暗点となり,網膜色素上皮の障害のみのものでは,網膜感度の軽度の低下がみられた。
(4)中心窩における視覚の寄せ集め現象について検討した結果,正常眼と視力良好な豹紋状眼底の強度近視眼との問に差は認められなかった。しかし小視標における閾エネルギーは,強度近視眼の力が高い傾向で,31.5'以上の大きな視標ではその差がわずかであった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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