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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

中心性漿液性脈絡網膜症の視機能—主として100—Hue Testについて

著者: 北原健二1 環龍太郎1 野地潤1 神立敦1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科

ページ範囲:P.502 - P.506

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 中心性漿液性脈絡網膜症の回復過程ならびに残存する色覚障害の性質の観察を目的として,Farnsworth-Munsell 100—hue test (F-M100)とNagel I型Anomaloscopeにより経過観察を行った。F-M100の判定は総偏差点と前回報告した関数A (N)により行い,パターンの2極性の度合と性質の変化について検索した。
 その結果,(1) anomaloscopeによる異常比(A.Q.)の変動は眼底所見ならびに自覚症状と相関がみられたが,F-M100の総偏差点の変化はA.Q.および臨床所見との間に良い相関は得られなかった。
(2)健眼に比較し,軽度ではあるが長期にわたり色相識別能の障害が残存した。
(3)全経過を通して,F-M100のパターンは2極性を有し,長期にわたり後天性青-黄異常の性質を呈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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