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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻4号

1983年04月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学会原著

糖尿病性網膜症とプロスタグランディン—トロンボキサンA2,プロスタサイクリンについて

著者: 二木むつ1 大塚裕1 野々村裕子1 石川清1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.511 - P.515

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糖尿病性網膜症の発症進展に対するトロンボキサンA2(TX.A2),プロスタサイクリン(PGI2)を中心とし,あわせて血小板凝集能,BUN,過酸化脂質の関与を考え,正常者および糖尿病患者について測定検討を行った。(TX.A2はTX.B2を,PGI2は6—keto—PGFをマーカーとして測定した。)
(1) TX.B2は糖尿病群で上昇し,中でも背景網膜症群で著しく,網膜症の発症進展に何らかの関与をしているものと考えられた。
(2)6—keto-PGFは糖尿病群で高い傾向を示した。(3) TX.B2と6—keto-PGFは糖尿病群,および網膜症(+)群で正の相関関係がみられた。
(4)血小板凝集能は網膜症(—)群で高い傾向を示したが有意差なく,TX.B2および6—keto-PGFとの明らかな相関は示さなかった。
(5) BUNは増殖性網膜症群で有意の上昇を示した。
(6)過酸化脂質(MDA)は差がなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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