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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 学術展示
乳頭血管炎・絶対緑内障を呈した眼内悪性リンパ腫の1例
著者: 大木孝太郎1 蒲山俊夫1 畠山信2 鈴木光2
所属機関: 1総合市立富士中央病院 2東京慈恵会医科大学
ページ範囲:P.518 - P.519
文献購入ページに移動症例症例は64歳女性,家族歴・既往歴に特記すべきことなく,飛蚊症・視力低下のために近医を受診したところ,うっ血乳頭を指摘され当院を紹介された。初診時の視力・眼圧は表1,眼底所見,螢光眼底所見は図1・図2に示す。視神経乳頭の浮腫,静脈の著明な拡張が認められ,視神経乳頭のhyperfluoresceinおよび主幹静脈血管壁のfluoresceinによるstainingも見られる。全身的には異常所見は認められなかった。ただちにステロイド治療を開始したが症状は悪化の一途をたどり(図3・図4),初診から5カ月後には,視力は光覚(—)となり網膜剥離を来たし,さらに著しい硝子体混濁のために眼底は透見不能となった。初診から6カ月目に眼圧が上昇し,絶対緑内障に陥り,やむなく眼球摘出を施行した。
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