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臨床報告
朝顔症候群における後極部網膜血管および黄斑部の異常
著者: 山名敏子1 西村みえ子1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.543 - P.547
文献購入ページに移動(1)朝顔症候群8眼の眼所見を観察した。乳頭周囲輪の大きさを測定し,乳頭領域,後極部網膜血管,黄斑部の状況を比較検討した。(2)乳頭周囲輪が比較的小さい症例は,乳頭面上の白色組織は少なく,乳頭周囲の網脈絡膜障害の程度は軽く,後極部網膜血管の走行は正常に近く,黄斑部の形成は良好であった。また乳頭周囲輪が大きい症例は乳頭面上の白色組織は多く,乳頭周囲の網脈絡膜障害の程度は強く,後極部網膜血管は直線的走行を示すものが多かった。また正常の黄斑部は形成されておらず,乳頭から耳側にかけて偏位した黄斑部と思われる黄色部分が認められた。(3)以上より朝顔症候群では,形成異常の程度が著明な場合には黄斑部をも含めた乳頭周囲の網膜が比較的広範囲に障害されるものと思われた。
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