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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻5号

1983年05月発行

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その5)

学会原著

緑内障視野進行に伴う乳頭変化の検討—第I報初期緑内障例

著者: 大久保潔1 溝上国義1

所属機関: 1神戸大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.607 - P.612

文献概要

 緑内障早期の視野障害の進行と乳頭変化との相関について検討を行った。対象は初期原発性開放隅角緑内障で,(1)同一眼で平均8年1ヵ月に及ぶ追跡中に初期視野障害の発現または進展を認めた4例4眼,(2)同一症例で視野障害の程度に左右益を認める24例48眼である。
 視野障害と陥凹変化との相関の検討にあたっては,神経線維の走向を考慮し,乳頭ならびに視野を各々上下に2分割して検討した。陥凹変化の検討にあたっては,陥凹乳頭面積率(C/D・A)を用いた。
 その結果,Goldmann視野障害検出に先行して,陥凹の拡大が生じる時期があり,視野障害検出までに,約20%のC/D・Aの増大を要し,陥凹の拡大は,全方向に均等に起こる事を示した。
 これらは,神経線維がび漫性に脱落していく時期である可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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