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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻5号

1983年05月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著

低眼圧緑内障患者の眼底血行動態解析の試み—螢光眼底録画法による検討

著者: 松生俊和1 高瀬正彌1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.619 - P.624

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 我々の開発した螢光眼底録画装置を用いて,網膜螢光希釈曲線を得ることにより.以下の成績を得た。
(1)正常有志者群8例8眼において,腕—網膜中心動脈最高濃度時間:17.2±2.0(S.D.)秒。網膜中心動静脈最高濃度時間差:2.0±0.8(S.D.)秒。動静脈50%ひろがり比=1.30±0.24(S.D.)であった。
(2)低眼圧緑内障患者群8例8眼において,腕—網膜中心動脈最高濃度時間120.1±3.7(S.D.)秒。網膜中心動静脈最高濃度時間差:4.1±1.0(S.D.)秒。動静脈50%ひろがり比:1.16±0.21(S.D.)であった。
(3)以上の成績より低眼圧緑内障は網膜中心動静脈最高濃度時間差の延長と一部の症例での腕—網膜中心動脈最高濃度時間の延長を認め,本測定法の低眼圧緑内障診断上の評価に関し考按した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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