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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学会原著
硝子体内鉄片異物摘出術の予後について—マグネット法と硝子体手術法の比較
著者: 三木徳彦1 山内昌彦1 井上一紀1 大沢英一1
所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.643 - P.648
文献購入ページに移動対象は30眼の硝子体内鉄片異物で,22眼は従来のマグネット法を,最近の8眼は硝子体異物鑷子を用い,硝子体手術法により異物摘出を行った。
術後合併症は,マグネット法において,硝子体手術法に比しはるかに高頻度であり,硝子体出血硝子体牽引,網膜剥離,続発緑内障の順に高頻度で生じ,術前術後の硝子体出血が,永続的な硝子体混濁,硝子体牽引,牽引性網膜剥離へと移行し,予後不良であった。
硝子体手術法は,術前すでに大量の硝子体出血を有する症例,巨大異物症例,鉄錆症例,眼内感染症例等が適応と考えられる。一方,微小異物で,硝子体出血の軽微な症例の場合には,マグネット法でも良好な結果を得た。
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