icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻5号

1983年05月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その5) 学術展示

赤外線Fundus Haploscopeによる網膜対応の観察—第9報ランダムドットステレオグラムによる立体視検査時の眼球運動解析

著者: 近江栄美子1 中村孝子1 谷塚多江子1 乾敏郎2 可児一孝3

所属機関: 1近江眼科 2大阪大学 3兵庫医科大学眼科

ページ範囲:P.684 - P.685

文献購入ページに移動
 緒言我々はJuleszのランダムドットステレオグラム(RDS)を用いた立体視検査を行った(近江ら,1982)。その結果,正常者においても初見者では平均反応時間は23秒で,21回目以後は10秒程度の減少が見られた。またRDS検査のみが不完全であったもののうち8/9が輻輳運動不全であることがわかった。これらの結果は,RDS検査においては輻輳運動の微小な制御能力が要求されることを示唆している。SayeとFrisby(1975)や小谷津(1980)も立体視における眼球運動,とりわけ輻輳運動の重要性を指摘している。しかしながらRDSの立体視検査においては,極めて微小な眼球運動が問題となるので輻輳運動の解析は極めて困難であった。今回,我々は赤外線Fundus Haploscopeを用い,RDSによる立体視検査時における輻輳運動の解析を行った。
 方法JuleszのRDSを赤外線Fundus Haploscope用のスライドに縮図作製したもの(視角14°×14°)を用いた。スライドは2組で,左右を入れかえると凹凸が逆になるので計4試行を行った。立体視成立時にはRDSの中央に凸または凹の菱形が見える。凸または凹の部分の視差は14′であった(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら