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臨床報告
内頸動脈血栓患者における眼底血圧測定—特に低血圧性網膜症と血管新生緑内障との関係
著者: 真壁禄郎1
所属機関: 1フランクフルト大学医学部眼科
ページ範囲:P.699 - P.700
文献購入ページに移動 片側性内頸動脈血栓患者計65例についてMüller氏眼底血圧計を用いて眼動脈血圧の左右差を検討した。17例には患側に低血圧性網膜症を合併し,その中の6例に軽度の眼圧上昇と高度の視力低下を伴う血管新生緑内障が発生した。
(1)収縮期眼動脈血圧は,健側に比較して,眼所見の無い48例では24.5±11.3%(平均値±標準偏差),低血圧性網膜症のみの合併11例では42.5±15.5%,血管新生緑内障発生例では69.2±15.9%低下していた。各群間には著明な有意差がある。
(2)拡張期眼動脈血圧の低下は多少とも軽度で各群夫21.3±13.7%,32.9±10.1%,46.8±19.9%であった。
(3)眼底血圧測定により内頸動脈血栓の診断が容易に下せるのみならず,その眼合併予後の判定に資される。
(1)収縮期眼動脈血圧は,健側に比較して,眼所見の無い48例では24.5±11.3%(平均値±標準偏差),低血圧性網膜症のみの合併11例では42.5±15.5%,血管新生緑内障発生例では69.2±15.9%低下していた。各群間には著明な有意差がある。
(2)拡張期眼動脈血圧の低下は多少とも軽度で各群夫21.3±13.7%,32.9±10.1%,46.8±19.9%であった。
(3)眼底血圧測定により内頸動脈血栓の診断が容易に下せるのみならず,その眼合併予後の判定に資される。
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