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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻6号

1983年06月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

スペックルパターンによるVEPの研究—第6報白内障眼の黄斑視機能評価について

著者: 福原潤1 魚里博1 森岡藤光1 西信元嗣1 中尾主一1

所属機関: 1奈良県立医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.737 - P.742

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 白内障眼で発生するスペックルパターンを利用して,パターン刺激VEPを記録する装置を用いて,白内障眼の黄斑視機能を評価することを試みた。その臨床的意議としての,白内障術後の視力の予測効果を干渉縞視力と比較検討した結果,次の結論を得た。
(1)本法によるVEPと白内障術後の視力との相関は,干渉縞視力と同様低かった。
(2)しかしながら手術適応となるような強度の白内障眼においても,干渉縞視力ほどには混濁の影響をうけずにVEPを記録しえた。
(3)したがって両限白内障では術後の視力の予測は不可能であるが,片眼白内障で一方の眼の混濁の影響をうけない視力がわかる場合には両眼のVEPの比較によって,他方の眼の術後視力をある程度は予測可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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