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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻6号

1983年06月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

視覚誘発脳波(VEP)の臨床薬理学的研究—その1催眠薬

著者: 田淵昭雄1 市橋進1 川島幸夫1

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.751 - P.756

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 VEPの催眠薬による影響を調べるため,覚醒時VEPと催眠下VEPを比較した。使用催眠薬はchloral hydrate系薬剤(chloral hydrate (Escre®),trichlorethylphosphate (Tricloryl®))またはbarbiturate系薬剤(phenobarbital sodium (Wakobital®)),pentebarbital calcium (Ravona®))である。正常小児13例において催眠下VEPのN90,P120頂点潜時の延長が両系統催眠薬剤で認められたが,N90—P120頂点間振幅はchloralhydrate系薬剤で減弱するのに対しbarbiturate系薬剤で増大(これをP120 enhancementと呼ぶ)した。小児の各種視覚障害例18例でのbarbiturate系催眠薬下VEPは次の4型に分類できた,,すなわらI型:正常覚醒時VEP,P120 enhancement⊕,II型:正常覚醒時VEP,P120enhancement⊖,III型:異常覚醒時VEP,P120enhancement⊕,IV型;異常覚醒時VEP,P120enhancement⊖である。P120enhancementが存在する場合は視力予後良好の傾向を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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