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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻6号

1983年06月発行

文献概要

特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会原著

最近経験したトラコーマの3例

著者: 鎌田龍二1 古吉直彦1 田浦輝美1 岡村良一1 岩上静子2

所属機関: 1熊本大学医学部眼科学教室 2岩上眼科

ページ範囲:P.811 - P.815

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 急性トラコーマの1例と慢性トラコーマの2例を報告した。これで日本にもまだトラコーマが存在することが明らかになった。患者の周囲に集団発生の傾向はなく,いずれも性体験のある成人女性であることから,封入体性結膜炎の成人型であろうと考えた。
(2)トラコーマは濾胞性結膜炎の代表的疾患である。濾胞形成の著明な症例や難治の濾胞性結膜炎を診たらまずトラコーマを疑って積極的に結膜擦過標本を検査する必要がある。
(3)海外渡航者が年々増加する一方で,性活動も徐々に欧米並に近づいている現状から,このような症例はこれから潜かに増加することが考えられる。我々眼科医はこのような現実に認識を新たにして,わが国におけるChlamydia感染症の実態を明らかにして行かねばならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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