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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その6) 学会展示
硝子体動脈遺残症における蛍光眼底所見および飛蚊症について
著者: 中山義章1 松本和子1 本田宗治1 宮里和明1
所属機関: 1日本医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.838 - P.839
文献購入ページに移動症例症例1:63歳,女。右眼の飛蚊症を受診の3日前に自覚して来院する。右眼は硝子体中を浮遊する硝子体動脈遺残があり,本幹の中央部付近に2本の分枝遺残と思われる紐状物が付随している(図1)。本幹内は赤色で,血液が充盈しているものと思われる(図2)。水晶体側断端付近でわずかに膨らみ,先端は平坦で縁に四つの突起状物がみられる(図3)。水晶体後嚢にはなんら異常なく,他の網脈絡膜に異常を認めない。左眼は乳頭面より水晶体後嚢に達する完全型硝子体動脈遺残で,中間部の血管は鞭状に動揺する。遺残血管は乳白色で,水晶体後嚢の後極よりやや鼻側下方に付着している。付着端の横方向に短い二つの突起物がみられるが,他の部位には異常を認めない。飛蚊症の自覚はない。
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