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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻7号

1983年07月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その7) 学会原著

乳児,幼児の屈折検査成績とくに9ヵ月児および1歳6ヵ月児について

著者: 田辺千賀子1 中屋博1 氷見由美子1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.923 - P.928

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 9カ月児,1歳6カ月児,3歳児の健康診査時に調節麻痺下での屈折検査を行い,また4歳児,5歳児の保育園児にも施行した。その結果は次のごとくである。
(1)年齢が進むにつれ,近視および+1.75D以上の遠視の占める割合は減少し,+0.75D〜+1.5Dの軽度遠視の割合は増加するのがみられ,−0.25D〜+0.5Dの正視の割合には変化は認められなかった。
(2)乱視は9カ月児では直乱視,遠視性乱視が多く,年齢が進むにつれ,全体的に乱視の占める割合は減少した。
(3)生下時体重と屈折度の関連は,9カ月児および1歳6カ月児においては認められなかった。
 以上のことより,年齢が進むにつれ近視,遠視ともに屈折度の強いものが減少し,+0.75D〜+1.5Dの軽度遠視を中心とするその周囲の頻度が増加するといえる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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