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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻8号

1983年08月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学会原著

翼状片の病態に対する生化学的アプローチ—SDS—ゲル,125I標識レクチンを用いた糖タンパクの分析

著者: 上原文行1 村松喬1 小澤政之2 大庭紀雄2

所属機関: 1鹿児島大学医学部眼科学教室 2鹿児島大学医学部第二生化学教室

ページ範囲:P.1049 - P.1053

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 翼状片および結膜組織をホモゲナイズ,超遠心分離した後,Fairbanksの系で,SDS—ゲル電気泳動を行い,クーマジーブルーを用いたタンパク染色,およびクロラミンT法により125I標識したレクチン(Con A, WGA, UEA−1, PNA)を用いて糖タンパクの検出を行い,両者の比較検討を行った。上清に関しては,翼状片と結膜とでは異なったパンドは検出されなかったが,沈渣では翼状片頭部に特異的な分子量36,000のCon Aと反応するバンドが検出されるとともに,コラーゲンのγ鎖を表わしていると考えられる30万のバンドが翼状片に強く検出された。後者においては,翼状片組織での架橋形成の増大が示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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