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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻8号

1983年08月発行

文献概要

特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学術展示

シェーグレン症候群における抗SS-AおよびB抗体について

著者: 中澤君代1 植田達子1 杉田由紀子1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1150 - P.1151

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 緒言シェーグレン症候群(以下SSと略)は,外分泌腺の慢性炎症性疾患であるが,最近はその病型について,乾燥単独症候群sicca complex aloneといわれている一次性SSとRA等自己免疫疾患を合併した二次性SSとに大別されている。SSの成因としては,種々の自己抗体が証明され,細胞性免疫異常が発現することより自己免疫学的背景が示唆されている。膠原病に出現する抗核抗体は(図1)のごとく分類されているが,1975年AlspaughとTanら1)により報告された抗非ピストン核蛋白抗体である抗SS-AおよびSS-B抗体は,SSに特異的な沈降抗体とされており,今回検討する機会を得たので報告する。
 方法厚生省シェーグレン病班の診断基準で確言参例に該当した当外来通院患者45名およびリューマチ外来通院治療中の慢性関節リューマチ患者40名に対し,抗SS—A・SS-B抗体の検索とSchirmer's test, rosebengal染色,涙液内リゾチーム濃度測定,その他の血清学的検査を行い,さらに自覚症状について検討した。SS患者の内わけは,一次性SS 27名,二次性SS 18名である。シルマーテストはシルマーI法を行い両眼の和の値をとり,rosebengal染色は角膜と界側・耳側球結膜の染色度をその程度によりそれぞれscore 0〜3に分類し,両眼scoreの和の値をとった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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