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特集 第37回日本臨床眼科学会講演集 (その8) 学術展示
ワニの涙症候群の涙液分泌機構について
著者: 木村伸子1 大野研一1 岡田恒治1 篠原淳子1 河本道次1 内田隆治2
所属機関: 1東邦大学医学部眼科学教室 2東邦大学医学部麻酔科学研究室
ページ範囲:P.1152 - P.1153
文献購入ページに移動症例1:5歳男児。生後10ヵ月頃より食事の時,両眼より流涙に気付き,泣く時にも両眼より流涙を認めた。既往歴は,母親は妊娠中,特別異常はなく,分娩は在胎39週,正常分娩で,現在までの発育は良好で外傷,顔面神経麻痺の既往はない。眼科的所見は視力V.d.=0.5(0.8×+1.0D.〇cyl.−2.0D.A.180°),V.s.=0.4(0.7×+0.50D.〇cy1.−1.5D.A.180°)であった。シノプチスコーフでは,他覚的斜視角−5°,自覚的斜視角−6°であった。眼球運動は両眼共,各方向に障害は認められなかった。涙道検査で両眼共,通過障害はなかった。全身的所見では先天異常は認められず,神経学的に反射は正常で病的反射は認められなかった。
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