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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻8号

1983年08月発行

臨床報告

透析療法中の糖尿病患者の網膜症について

著者: 吉富健志1 石橋達朗1 山名泰生1 大西克尚1 谷口慶晃1 寿尚義2 岡義祐

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室 2福岡日赤病院眼科

ページ範囲:P.1179 - P.1184

文献概要

 透析療法中の糖尿病性網膜症患者10例20眼について,その透析導入前後の経過を臨床的に検討し,次のような結果を得た。
(1)腎機能低下のある糖尿病患者の網膜症は,進行したものが多い。
(2)透析導入直後に眼底出事血の増多を示した例は,眼底透見可能例の87.5%を占め,この原因としてheparinの関与を考えた。
(3)腎機能低下を伴う糖尿病性網膜症に対しても,早期の光凝固は有効に思われた。
 したがって,糖尿病性網膜症の管理にあたっては,眼科医としても患者の腎機能には十分な注意を払って,網膜症が急速に進行する可能性がある場合には早期に汎網膜光凝同術等の治療を行うべきであると考えだ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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