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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻8号

1983年08月発行

文献概要

臨床報告

後天色覚異常用仮性同色表の製作に関する研究

著者: 田邊詔子1 深見嘉一郎2 市川宏3

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院眼科 2福井医科大学眼科 3名古屋大学医学部眼科

ページ範囲:P.1197 - P.1202

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 「標準色覚検査表第2部後天異常用」を製作し,その内容の紹介と共に,製作の基礎となった臨床的,実験的根拠を述べた。
 青黄異常は,中心性網脈絡膜症58眼中43眼に検出され,この結果はAO-HRR表の青黄異常用表やパネルD−15による検出成績とよく一致した。
 赤緑異常はエタンブトール視神経症24眼中19眼,視神経萎縮7眼全例に検出された。
 本表の青黄異常検出表,赤緑異常検出表は,ごく軽い異常まで鋭敏に検出することができる。ただし,後天色覚異常は先天色覚異常と違って,一元的に診断あるいは判定できるものではない。後天異常においては,青黄異常と赤緑異常が互いに独立でなく,正常と軽い異常の区別も劃然となしえないからである。
 なお,本表の青黄異常検出表によって,先天性第三異常も検出することができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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