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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻9号

1983年09月発行

文献概要

臨床報告

光凝固が奏効した網膜症を伴うincontinentia pigmentiの1症例

著者: 楠田美保子1 松山道郎1 高橋邦明2

所属機関: 1大阪市立大学医学部眼科学教室 2大阪市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1235 - P.1240

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(1)典型的なincontinentia pigmentiの初期眼底病変が,両眼にみられ,経過中に活動性病変の進行増悪を呈したため,光凝固を施行し,病変の沈静化・退縮をみた症例を報告した。
(2)初期網膜症は未熟児網膜症と類似した点も多いが,網膜静脈の著明な拡張・蛇行や,動静脈の異常吻合形成などが特有であった。
(3)本症例の治療経験より,光凝固はincontinentia pigmentiの初期眼底病変に対する有効な治療になりうると考える。患児の眼底において,滲出性・活動性病変が進行増悪し,網膜剥離への進展が予測されるような場合は,期を逸せず光凝固を施行すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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