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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科37巻9号

1983年09月発行

文献概要

臨床報告

糖尿病患者の虹彩血管における透過性亢進の機序について

著者: 嚴富燮1 石橋達朗1 岩崎雅行1 谷口慶晃1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1251 - P.1254

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 糖尿病群19例(24眼)およびコントロール群20例(23眼)の虹彩血管を用い,透過性の変化を電顕的に検討し,以下の結果を得た。
(1)コントロール群の虹彩血管内皮細胞は連続性で,細胞間はtight junctionにより接合されていた。
(2)糖尿病群の虹彩血管の一部にはtight junctionの離開がみられた。
(3)内皮細胞単位面積あたりのvesicleの数はコントロール群に比べ,糖尿病群で有意に増加がみられた。
 以上より糖尿病患者の虹彩血管は透過性の亢進を示し,それは内皮細胞の細胞間接合部を介しての輪送およびvesicular transportの亢進が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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