icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科38巻11号

1984年11月発行

文献概要

特集 第7回日本眼科手術学会 原著

天理病院における超音波白内障乳化吸引術(KPE)7年間の総括—その1.併発症と長期予後

著者: 禰津直久1 荻野誠周1 池田定嗣1 山川良治2 永田誠2

所属機関: 1天理よろづ相談所病院眼科 2京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1101 - P.1105

文献購入ページに移動
 今回われわれは当院で白内障超音波乳化吸引術を行った1,137眼のカルテによるretrospective studyと長期予後を知るための145眼の呼び出し調査を行い,以下の結果を得た。術中併発症として全症例中硝子体脱出を3.4%,後嚢破損を1.8%に認めたが,その予後は比較的良好であった。一方,核落下は発生数は少なかったが,術後低視力例があり特に注意すべき併発症であった。長期併発症では網膜剥離が6限(0.53%)に発生した。併発症のうちで最も多い後発白内障はカルテ調査では5.1%あったが呼び出し調査では17.9%あり実際にはもっと多い併発症と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?